急な仕事が入って、2か月ほどブログを休んでました。初めてのプログラム作成の仕事だったのでそれはそれで楽しかったです。70歳でのpython初デビューでした。
仕事の片がついたらドブのgoto化を再開しようと思ってたのですがNanoVNAというネットワークアナライザがあることを知り遊んでみます。
簡単な改造で、ダイナミックレンジが広がり1.5GHzまでが十分実用可能な特性になります。

NanoVNAの細かいことはいろんなところに書かれているので省略。amazonで中古を安く手に入れました。あまり評判の良くない白とかげバージョンですが本物?と同じ部品、プリントパターンまでそっくりコピっているようなので多分特性も同じ。シールドは有りません。
元来は300MHzまでの対応だったらしいのですが、FWの書き換えで1.5GHzまで動作範囲が広げられている模様。
早速、FWをDLしてバージョンアップ。DLしたのは由緒正しいNanoVNA-0.5.4版。まだ改善は続いているようです。
ところがドライバがまずいらしくて、VNAが認識されません。それらしきドライバを消して自動認識でやっと書き込むことができました(win7)。ここまで2日ほど消費。

1.5GHzでは高調波を使っての動作のため信号レベルが低下し、SNRが取れなくなるためS11で-20dB程度、S21で-40dB程度が測定限界の様です。
今回この両方を10dB以上改善できたのでこれについて書いてみます。

まずは改善度合いから。
これは改造前に取ったCALデータを使って10dBのアッテネータの通過特性(S21)を取ったもの。改善前のプロットは-10dB一定です。ここからのアップ分が改善量。
周波数が上がるほど改善して1GHz以上では10dB以上の改善が得られます。

nano_10dBatt_+3pF_改善


次は改善後の入出力スルーと、入出力終端2つのデータを重ねたもの。
S11(反射)とS21(通過)の測定限界を示してます。
それぞれの図でざわざわしているのが限界。
S11で-30dB程度、S21で-60dB程度が限界(雑音レベル)です。
スミスチャートでもざわつき無しにきれいに回っているのがわかります。

nanomod3pF+L_compositTRUandTerm


通過の減衰量を変えた場合。
入出力間のアッテネータを0dB,20dB,40dB、60dBと変えた様子。
ぎりぎり60dBも見えるか?
オリジナルから簡単な改造で10dB以上の改善が得られまずは合格。

nanomod3pF+L_composit

このあと改造のやり方とか書いていきます。