NanoVNAにはキャリブレーションキットが付いていて校正を行うことができます。校正データは保存できるので一度やっておけばそう何度もやる必要は無いでしょう。
このCALキット HPなどの本物はすごく高価。たまにヤフオクに出ていますがNanoVNAの10倍以上の値が付いてます。

6千円VNA CALキットの実力やいかに。
左から オープン、ショート、ターミネーション 芯線部の構造が違います。

calkit

結論から言えば、ショートとオープンは絶賛に値します。
ターミネーションとケーブルは1.5GHzの標準としてはちと力不足かな。
まずはショートとオープン
測定は8753ESで3GHzまで。ショートで電気長を調整して点にしてから、オープンのデータを取ってます。

ショート

nanoshort
オープン
nanoopn

見事に一点に集中しています。反射点までの距離は測定系の関係で測れていません。

次はターミネーション(終端器)マーカーは1.5GHz

nanotermSMITH
Nanoterm
1.5GHzのS11で-19dBと-20dB取れません。基準としては-30dBは欲しいですが、これは300MHz以下でないと無理。
これで校正すると1.5GHzでの精度は最悪-19dB以下になってしまいます。

ちなみにもうちょっとマシな18GHzまでの終端器

GOODterm
1.5GHz以下では-40dB以下で全く問題無し。

次は添付ケーブル。

nanocable
損失は1.5GHzで0.5dB以下ですが、反射は900MHz以上で-20dBを割ります。

ショート、オープンはとっても優れもの。ターミネーションはもうちょっと良いものに変えたほうが良いでしょう。