実は最初1.5GHz化を図ったときに、白トカゲVNAの認識ができずハード不良かなと疑い黒を手配してありました。結局はハードの問題ではなくデバイスドライバの問題だったので
黒VNAは放置してありました。
何気なくこの黒Nanoを開けて見たらなんとシールド付きであることを発見。

黒シールド基板
立派なシールド付き。

シルクはミドリ、バッテリは400mAH バッテリ監視ダイオード無いバージョンで、シールド以外は白トカゲと同じ物の様です。

まず無改造、900MHzまでの特性。
TXポートはOPEN、RXポートは終端です。
電源投入時にキャリブレーションされた状態で立ち上がりました。

クロ購入時TXopn_RXterm_caloncrop
S11はフラット、S21(TX-RXアイソレーション)は900MHzで-40dBくらい。

これを1.5GHz化しCAL offで見た特性、
条件はTXポートはOPEN、RXポートは終端と同じ。

クロ1.5G化TXopn_caloff_crop
S11は1.5GHzで5dB程度低下しS21は-30dB程度。1GHz手前に変なピークがあります。これがシールドでの悪影響と思われます。

キャリブレーションをやってみますがピークは取り切れません。TX、RXとも終端。
1GHz付近の劣化が大きいです。

クロ1.5G化TXRXterm_calon_crop

白トカゲで有効だったスロット終端を試します。抵抗は49.9Ω
50Ωに近い必要は無いような気もします。 

スロット終端1

この抵抗を付けただけで効果抜群。CAL onです。

クロ1.5G化TXopn_RXterm_slotterm_再calon_crop
1GHz付近のピークは消えて50dB近いアイソレーション。1.5GHzでも40dB。素直な特性になりました。

さらに高域増強改造を実行します。
その前にシールドを外します。薄刃のナイフを使うとうまくいきます。

シールド外し

今回は簡単にR13に4.7pFをおんぶさせるにとどめました。5倍波強度が10dB上がり、その分S/Nが良くなります。手持ちがたくさんあったので4.7pFを使いました。

4.7PF追加

別のスロットも終端。効果は気休め程度。

スロット終端2

シールドもTX,RX境界部分を強化します。
RX GNDとシールド板を薄板で接続。

シールド強化


最終結果アカがシールド有、クロが無し。無しが良好ですが。ほぼ同じレベルに到達。
アイソレーションも50dB以上になり、ほぼ白トカゲ改造版に追いつきました。
高性能Nanoが2台になってしまった。

シールド有無比較


白黒VNA

白トカゲ TX: 終端、RX:終端 

白トカゲ改善版